私は基本的に球技はあまり得意ではありませんし、好きでもありません。
ですのでゴルフもやりませんし、野球も早慶戦と日大山形の甲子園程度で、プロ野球中継も見ません。
プロ野球に至っては、家内の方が知っているかもしれません。
ただ、先日の日本シリーズはちょっと違いました。最初から最後まで食い入るように観戦しました。本当なら仙台まで駆けつけて応援したいぐらいでした。
都道府県や市の名前がチーム名の頭にについている球団は数あれど、地方名がついているのは、この楽天だけではないでしょうか。宮城楽天でもなく仙台楽天でもない、東北楽天です。ここが気に入りました。
ただただビールの見ながら横になって観戦していたわけではありません。
ぎりぎりの勝負にかけるチームワーク、そして闘将、星野監督の差配を見ていました。
この人は、今、勝つためには何をしなければならないかを知っていると思いました。たぶん川上監督がそうだったように、王にでも長島にでも必要があれば送りバントをさせるような執念でした。
大事な場面でも代打を出さず、ピッチャーにもバッターボックスに立たせる。デッドボールを受けても代走を立てずに塁に出す。失敗すれば罵声爆発。
選手たちも不平一つ言わずにこれに応えました。
そして、最後の最後での田中投手の登板。
解説者も言っていました。「昨日までの投球数で、すでに限界を超えている。これ以上投げれば故障に繋がる危険大だ。今シーズンだけが勝負じゃない、これは無茶だ」と。
それを承知で命を削る思いで志願した田中投手、その意気に感じて登板させた星野監督、どちらも勝つためには、そして勝つにも「勝ち方」があるという場面を見せてくれました。
「よい勝ち方」とは、プロとして観客を魅了すること、感動を与えることに他ならないと思うのです。
そして優勝インタビューでの監督の弁「大震災で苦労している皆さんを見て、日本一になって癒やすしかないと信じて、3年間戦ってきた」だった。
たかが野球、されど野球。この場面を見て目頭が熱くなったのは私だけではないはず。
商売と勝負を一緒にするのは例えがよろしくないですが、沢山のお客様を抱える営業担当がいるかと思えば、何ヶ月もお客様から遠のいている営業担当もいます。
その違いは、お客様からお仕事を頂くためには、「今なにをしなければならないのかを理解しているかどうか」ですし、せっかく注文いただくのですから、プロとして「よい受注の仕方」をしなければならないと思うのです。
それは、お客様を魅了すること、そして感動すら感じていただけるような受注です。言うなれば「期待を越えること」です。
そのためには今、何をせねばならないのかだと思うのです。
今回の日本シリーズは、そんなことを考えさせられたステキな時間でした。
東北楽天の監督、選手に心から祝福を贈りたいと思います。
東北のために、すばらしい感動をありがとう。
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