一時、東日本大震災の直後、建築資材の高騰を見越して買占めが横行しました。
人のことなど考えないと言うか、自分たちだけよければというご都合なのでしょうが、まともに商売やってる業者は大迷惑です。
でも、商売で言えば、そんなこと言ってる方が甘い!!と言われそうですね。
昨年秋ぐらいからグラスウールという断熱材や厚みのある合板が品薄状態になっています。
メーカーはフル稼働していると聞いていますので、一説には商社が市場コントロールしているとの噂がもっぱらです。
商社は、現物はなくとも右から左へ商品を流すことで利益を上げる業態ですから、彼らにしてみれば至極当然のことなのかもしれません。
それは分かっちゃいるけど、それを仕事で使用せねばならない方は大変です。
消費税アップのこともあり、ここへ来て何とか3月末日まで完成引渡しをと、建築する方もやっきになっています。そこへ冷や水です。
今度は商社や悪徳業者が買占めではなく、自社で使う資材を消費税アップ前に倉庫へ在庫しておこうという動きがあちこちで見え始めました。
水周り設備などは、お客様の好みによって色や形が異なってしまいますので、これを在庫にするところはないと思いますが、基本建材と言われるどこでも共通に使われる表から見えないところの材料が一気に買い漁られています。
これが連鎖すると、材料が到着するまで現場が止まってしまい、期限まで完成させることも難しくなってきます。困ったものです。
私どもなどは、本州で品薄になってきた断熱材などを、北海道から逆移入させたり、木材や合板などは品薄の県内ではなくまだ余裕のある県外の製材所から仕入れるなど、あの手この手を使って品薄に対抗しています。
私どもレベルの会社では、4月以降の受注を見越して資材を買い求めておくなんて余裕も倉庫もありません。しばらくはゲリラ的な仕入れが必要のようです。
ゲリラもゲリラ、モノがあると聞けば、私自身が4トンロングボディのトラックを運転して、近県まで仕入れにまで行っています。
さらに、材料のままで、いつ受注が来るのか分からない在庫を抱えることもリスクがあるので、私どもでは、倉庫などに在庫するのではなく、建売住宅を建ててしまい、製品にして在庫にしています。
その数、何と5棟もあります。正直言って資金のやり繰りが大変です。
しかし、これであれば、万が一のときは赤字ギリギリのところまで値下げすれば、すぐに現金化することが出来るメリットもありますので、博打とまではい言えないでしょうけど・・・。
あとしばらく、ここは我慢我慢!!
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