バリュー・クリエーションのブログ

冬の現場

 冬の悪天候だからと言って、現場を止める事はできません。
もちろん雪への対策を講じなければならないので、費用もかさむことがままあります。

お買いになった土地に、雪がでっちら積もっていて、基礎工事もできないような場合は、お客様から除雪費用と雪捨て費用の実費は頂戴します。さらに、建築中に予期せぬ大雪で、屋根の雪下ろしが必要になった場合も同様です。

もちろん現場の除雪は作業工程に折込済みですから、よほどの豪雪で何度も雪捨て場まで往復するようなことがない限り、追加を頂戴するようなことはしていません。

私どもでも現在5現場が動いています。どれも途中で年を越さねばなりません。いくら雪養生したとしても、1週間も現場が休みとなるとさすがにこの時期は心配です。
現場パトロールも欠かせません。
内部造作をしている建物の段階であれば、さほど心配もありませんが、上棟中や上棟直後、あるいは基礎養生中などは心配の種です。

よく、雪や雨が当たって、ベタ基礎や柱、梁は大丈夫なのかとご質問を頂戴しますが、現在私どもが使用している材料は、ほとんどが乾燥度を示す含水量も15%以下です。

よって、表面だけに付着あるいは含浸する水分程度は、芯までびしょ濡れに湿るようなことはあり得ません。完成するまでの間の建物内熱気で乾燥してしまいますし、季節の変わり目と共に含水量は限りなく10%に近づきます。

また、ベタ基礎内の雪や溜まり水は、基礎の水抜き穴より排水し、雑巾がけをし、さらにジェットバーナーなどで乾燥させてから床を張るのでこれも心配無用です。

それよりも、施工上心配なのは合板類です。いくら耐水加工を施してはいても、厚みを見る側の「木口」という部分からの水の浸入は否めませんし、水分を吸うと合板の積層部分の接着面が弱り、本来計算されているの剛性耐力が出るか心配でです。

特に2×4工法などは、外壁面にも床にも構造用合板を多用する宿命にあります。雪の降る日や雨の日は、建て方は非常に苦労します。
先日も私どもの現場の近くで2掛ける工法で建て方をしていましたが、ブルーシートを掛けながら雪を防いでの作業で随分と苦労していました。

しかし、2×4工法はほぼ一日で基本躯体が完成してしまい、翌日からは宅内での造作作業が可能なので、完全にブルーシートや防水透湿シートで覆ってしまえば、何日も雪の中で心配しながら作業する在来工法よりは楽かも知れません。

ただ興味深いことが分かりました。先日2×4工法の建て方(上棟)作業をしていた他社作業員にこう聞いたときのことです。

「2×4は、いいよね縲怐B一日で躯体が出来上がるからすぐに内部造作ができるし、完成も早い。冬場はやはり2×4だね縲怐vと私。
「2×4は、この現場も1日で建て方が終わるから、また翌日は外の作業で建て方だ。在来はいい。一度現場に入れば、2ヶ月は宅内の中で作業ができる。冬場は大工にとって、在来はいいよ縲怐I!」でした。

2×4の場合、全てを大工が担当する場合とアメリカ式に合理的に分業されている場合があります。
それはフレームを専門に組み立ち上げる「フレーマー」という職種、そして断熱材を専門に入れていく「ハンガー」という職種、そして内部造作を行う「造作大工」と言われる職種に分かれます。

よって「フレーマー」になれば、大工とは呼ばれているようですが、実は常に外仕事ということになります。中で行う「造作大工」とて、在来工法よりは工期が短いので、またまた次の現場の建て方と、休む暇もありません。

いずれにしても冬の現場は、他のシーズンと違って、神経も使えば、手間や工期もかかります。だからといって、価格を上げられないのが痛いところでもあります。
そして、この冬仕事というのがこの頃案外多いんです。3月末完成というのがこの類です。

さらに今年は、消費税増税前完成三隣亡前完成など特殊事情も加わり、てんてこ舞いというわけです。
各職方は年末年始で休めても、施工責任者と言われる現場監督は、暢気にお神酒を頂いている暇もないのが雪の正月です。





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