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「どうなる?2017年の住宅ローン金利」

昨年一年は10年もの国債は「マイナス金利」という言葉に代表される通り低位推移していましたが、
数字だけを見ると【フラット35】の今の金利は平成28年2月頃の水準に戻っています。
昨年6−7月の金利は異常な程のマイナスで、
日銀が「長期金利は0%にする」と事態の収集を図ったくらいでした。
0%でも異常ですが、当時は『引き上げて0%』だったのです。
年末の株価が「5年連続の上昇」とニュースになりましたが、
その間ずっと上がりっ放しではなかったように
長いスパンで見れば、「変化の途中だったなぁ…」という時期なのかも知れません。


一方、市中銀行は住宅ローンが稼ぎ頭であることに変わりなく、
他行とのしのぎの削り合いをしてもなお「取っていきたい」商品ですので、
採算ギリギリのところで金利競争を繰り広げると思われます。

ベースの金利が多少上昇しても、ヨソが上げないならウチも上げられない状況が続くでしょう。
いわゆる「基準金利」が上がっても、競争上「優遇金利」で引き下げざるを得なく、
以前は優遇幅は1%程度だったものが、1.5%→1.7%と拡大し、
現在は「基準金利−2.1%」という設定も珍しくなくなりました。

これらは目先の優遇幅を大きくして、当初期間経過後の金利は高くなる仕組みです。


住宅ローンは、その金利に含まれる費用として銀行の儲けのほかに、
団体信用生命保険料やデフォルト(返してもらえない)に備える費用が必要です。
団体信用生命保険料は0.3%程度を生命保険会社に支払っており、
デフォルト率は0.2%程度と言われていますので、
少なくとも0.5%は絶対必要な費用です。
・・・となると、0.6%あたりで設定している住宅ローンは、ほぼ儲け無しということです。
(デフォルト率は保証料で賄っているので、もう少し余裕はあるかもしれません)
銀行の住宅ローン金利は、もはや収支採算ではなく他行との競争で決まる次元です。
しばらくは、体力勝負の消耗戦が続くでしょう。


今年は、【フラット35】にしても銀行ローンにしても「じっと我慢の子」の状態が予想されます。
では、金利は低めで安泰かと言えば、(そうあって欲しいのですが)
・【フラット35】の場合は、買いオペの限界。
・民間銀行ローンの場合は、他行との我慢比べの限界。
・・・辺りが金利が動くきっかけになるかもしれません。

ほかに要因があるとすれば、(余り報道されないことですが)
昨年から、金融庁が地方銀行に対して住宅ローンの取扱が適正かどうか調査を始めているようです。

こちらの記事→http://asciagifu.blog.fc2.com/blog-entry-275.html
体力に比べて不適当な金利設定をしている金融機関に対して指導が入ることもあるかもしれません。
その辺りから、低め横並びの構図が崩れるかもしれません。

いずれにしても、目先の金利で左右されるような住宅計画は
借りた後からが大変です。
しっかりと計画を立ててから望みましょう。




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