お茶の間って、リビングのことでしょうか。それともダイニングのことでしょうか。
そういえば、昔ながらの『お茶の間』って、いったいどんなことをする場所だったんでしょう・・・。
■ お茶の間の用途
お茶の間と聞くと、「サザエさん」などのアニメで家族が食卓を囲んでいるシーンが思い浮かびます。
あなたはどんなシーンが浮かびますか?
私が思うお茶の間は、家族が自然と集まる場所です。
食事をしたりテレビを見たりするのはもちろん、お父さんは新聞を読み、お母さんは洗濯物を畳み、その近くで子どもは遊んで・・・と、皆が別々のことをしているのに、なぜかお互いの心がつながっている不思議な空間です。
また、応接間が無い家庭では、お茶の間は応接間を兼ねています。
時には寝室になることもあります。
改めて考えると、かなり多機能で便利な場所ですね。^^
■ あなたの家に置き換えると?
昔ながらのお茶の間を、あなたの家に置き換えてみましょう。
食事以外のシーンで、家族全員が何となく集まって過ごしている部屋・・・。
部屋数の少ないアパートなら、そういった部屋はありそうですね。
では、あなたが新築に向けて考えている間取りをイメージしましょう。
そこに、食事以外のシーンで家族が何となく集まって過ごせる部屋はありますか?
それはダイニングですか?それともリビングでしょうか。
もし『ダイニングは食事をするところ』、『リビングはお客さんを招くところ』、とイメージしながら間取りを思い描いているなら、計画中の新居に、お茶の間的な空間は無いかもしれませんね。
■ 何となく、そこで過ごしたくなる場所
これから新築する家で、お茶の間となる空間を決めてみてはどうでしょうか。
もしダイニングをお茶の間にするのなら、ただテーブルを置くスペースだけあっても使いづらいですね。
遅く帰宅したお父さんが食事をする傍らで子どもが遊ぶなら、広さ、収納、色使いなど、あなたの家族に合わせた工夫が必要です。
もしリビングをお茶の間として利用するのなら、高級なソファーセットではなく、別の家具を置いた方がいいかもしれません。
イスだとくつろげない性格なら、カーペットや無垢材など、快適に座れる方法を考えた方がいいかもしれません。
この感覚は、あなたの家族にしか分からないことです。
今、家族がリラックスして過ごしている状況をよく思い出してみましょう。
新築して自分の部屋ができると、子どもはついつい自分の部屋で過ごしがちです。
でも、居心地の良い空間が1つあると、何となくそこに戻ってきます。
そんな部屋があるとないとでは、家族のコミュニケーション頻度は、大きく変わってきます。
間取りを考える時は、お茶の間のことを思い出してくださいね。
■ 実家に帰省すると
弊社のお客様の奥さまのご実家は40坪くらいで、部屋数もそれなりにあるそうです。
でも、帰省するたびに、なぜかいつも6畳の和室で全員が過ごすそうです。
それぞれにあてがわれた部屋は、寝るときにしか使わないとのこと。
子どもさんは、小さな頃は隣接する和室や縁側まで走り回っていたようです。でも大きくなるにつれて、その和室で過ごす時間が長くなってきたとのこと。
大人数だと狭いけど、みんなその部屋が一番居心地がいいんですよね。
そういえば、あれはいったいどうしてなんだろう・・・。意識したことはなかったけど、何とも不思議な空間だなあ・・・と思われるそうです。
次に帰省した時は、その秘密を探ってくるそうです。
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