それとも、それが好きな色でも、敢えて避けるタイプですか?
服や食べ物と同じように、家づくりの世界でも『流行り廃り(はやりすたり)』があります。
こんな風潮が気になる今日この頃です。
■ 流行りの欠点
流行りの最大の欠点は2つ。
それほど必要ではないのに、ついつい取り入れようとしてしまうことと、ある程度の期間を過ぎると飽きてくることです。
たとえば吹き抜け。
一時期、驚くほど流行ったものです。
しかし、住み始めてしばらくすると、
「吹き抜けにしないで収納スペースを増やせばよかった」
「1階での話し声が2階に筒抜け」
と、住みにくさを感じて後悔する声も聞いたことがあります。
「家族が幸せに暮らすために、どうしても吹き抜けが必要」という理由で吹き抜けを設けた人なら、こんな後悔はしないはずです。
■ 子ども部屋も『流行り』の一種
私が子どもの頃は、自分専用の部屋がある子はクラスに数人だったような気がいたします。
ところが、今では自分専用の部屋が無い子の方が少数ですよね。
一戸建てなのに子ども部屋がないと、
「どうして○○ちゃんの部屋がないの?」と言われるほどです。
しかし今、敢えて子ども部屋を設けない、という選択をする人もいるようです。
家族との関わりを大切にしたいという理由です。
その代わりに、リビングの一角に子どものスペースを設けて、家族の気配を感じながら勉強したり遊んだりできるようにするなど、それぞれの家族に合わせた工夫をしています。
あなたの新居に子ども部屋を設けるとしたら、その理由は何でしょう。
よくよく考えてみたら
「どの家にもあるから」
「自分が子どもの時にもあったから」
といったあいまいな理由しかないことに気付くかもしれませんよ。
■ 何十年も暮らすからこそ
家族の成長とともに、それぞれの好みや暮らし方は変わってきます。
ですから、流行を追い求めるより、自分たちらしく暮らせるシンプルな家づくりをして、成長とともに手を加えて行くのもいいのではないでしょうか。
世の中の流行りに合わせるより、家族の成長に合わせた流行りを追求する方が、暮らしやすくて楽しい家になりそうです。
■ 残念な業者
家づくりを検討中の知人が、ある業者の完成見学会に行った時、
「お風呂には浴室乾燥機をつけるのが最近の流行です」
「この壁紙は、ここ数年の中で一番人気です」
と、最新情報なるものを教えてもらったとか。
ところが、知人は世間の流行より個性を大切にするタイプでした。
ということで、その業者はすぐに候補から外されました。
「浴室乾燥機があると、雨の日や花粉が多い時期に便利ですよ」
と相手の立場に立った言い方をすれば印象も違ったでしょうに・・・。何とも残念なことになったかもしれませんね。
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