バリュー・クリエーションのブログ

暦歴

 新年になると神社庁が頒布する「家庭本歴」が届きます。
ちなみに神社庁は国の省庁とは無関係で、神社庁長官と言わず、庁長と言うのだそうです。
私どもも住宅建築を行うので、施主様が気にされる吉日などをチェックするのに使っています。
しかし、私はこれらの占いもどきは端から信じていません。

おみくじ程度は、宝くじと同様に考えていますのでいいとしても、六陽や星回り、大将軍に三隣亡などなど、まあ、よく作りまけたものだとも思います。
その日にたまたま良いことがあった。たまたま悪いことがあったというのが経験値として累積したものでしょう。しかし、それは数学的確率によるものがほとんどであると思います。

何より、この吉凶時に頼りになる神社を束ねる神社庁が頒布している「家庭本歴」にも「適度に反省、決意に当てることが大切」と記されています。
特に三隣亡の部分には、「三りんぼうはが如何に根拠のない弱いものであるかを証明しています」とも。要は根も葉もない迷信ということです。

暦や占い歴には私どもが使っている西暦の日付に、通常皆が知っている日月火水木金土の「七曜」、それに馴染みのある干支、大寒や立春といった節季、それに日本の古典に出てくる旧暦

さらにここからは民間信仰の占いで用いるものですが、大安や仏滅などの「六曜」、六白や九紫などの九星、インドやペルシャの天体思想の二十八宿、北極星と北斗七星の運行を基にした十二直などがあります。

家庭本歴にはこれらの占いが日付ごとに横一列に記されています。しかし、面白いことに、どの日を見ても全ての占いが「好い日」であると共通する日は1日もありません。

1年365日は、文明国といわれる国々では西暦を採用しているため万国共通となっています。
でも誰が決めたの?と思ってしまいますが、これはご存知の立春の日から、太陽が天球上を一周してまた立春の位置に戻ってくるまでが約365日で、これを便宜上1年としたものです。それに後から日月火水木金土と七曜を人工的に振り分けて行ったものを私たちは使っています。

この7つに振り分けた「七曜」とは別に一個少ない六つに分けたのが「六曜」で、日本には中国から14世紀頃に入ってきたそうです。これは三国志で有名な諸葛孔明が用いた占いで使っていたものだそうです。

元々は曜日や天候を表すすもの
で、その当時の六曜は今とは全く別物だったそうです。さらに、今と同じ字が当たっていたのは「大安」「赤口」だけです。現在の六陽は江戸後期から作り出されたものだそうです。

そして、書いてある漢字に無理やり意味を持たせて今の占いもどきに発展してきたというわけです。
ですから、仏教に全く関係ないのに「仏滅」とか・・・。仏教界からはクレームモノです。もっとも仏教界でも、如何わしい占いとして相手にしていないようですが・・・。

大安吉日に結婚式を挙げたのに離婚したカップルは山ほど知っています。本来、あり得ないことなんでしょうけどね。
もっとも、大安吉日に結婚したカップルの離婚率は超ダントツなはずです。だって、その慶き日に結婚式をあげた人が一番多いはずですから・・・。

これで考えるなら、七曜を使って、商売事は金曜日とか、火曜日は火事に注意とか、水曜日は水商売が儲かるとか、なんでもありになってしまいます。六曜はそういうものですし、ましてや三隣亡や大将軍などは端にも棒にも掛からない代物です。

昔と違い、迷信や言い伝えは、瞬時のうちにその根拠や生い立ちを知ることができる時代になっています。迷信もいいですが、迷信はあくまで迷い信じていることがら。迷わずにちゃんと根拠を知れば、せいぜい信じれるのは、例の「神社のおみくじ」ぐらいでしょ。だって、これは自分でそのおみくじを選んだのですから、それは自分の運でもあります。

ただ、初詣の大安はおまけだと思うべきでしょうね。正月は「いつもより大吉を沢山いれてます」という暖かいお話しをうかがったこともありますし・・・。

三隣亡、今年もこてんぱんにやっけてやる!!楽しみ楽しみ・・・。
それより、もともとの「家、蔵、建てるに好しの三輪宝」を復活させる運動をWEBを使ってでも展開しましょうかね。





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