バリュー・クリエーションのブログ

蓄熱暖房

 だんだん外も寒くなってきました。
私も今は現場に出て施工監督をしているので、寒さが身に染みます。
年も年なので体はヘトヘトですが、でもデスクにいるよりも、現場の動きや進捗状況がより明確になり、無駄や危険なども目に見えてわかるようになり、大変塩梅がよろしいです。

さて、私どもが得意とする全館暖房ですが、これはシーズヒーターという発熱電線を基礎コンクリートの中に埋設して、これを安い深夜電力で暖め、日中は電源を切って放熱させるものです。
床下に溜まった暖気が、床の通気穴を通じて部屋中に上がってきて、全館暖房するという仕組みです。

日本は、局部暖房といい火鉢で手を、そしてコタツで足を温める暖房方法から、石油を使って一室を暖める部屋暖房となりましたが、全館暖房まではまだまだです。
それでも、私どもの方法が最も安く全館暖房を実現できます。雪国にとっては正に救世主的な暖房方法です。

ある会社では、ベタ基礎部分を上げ底にすることにより、床との距離をを近づけより効率的に全館暖房を考え、施工している業者もあります。
私どもも一度、試験的にやってみましたが、床鳴りがした時に、床下にもぐれない、給排水パイプ部分のトラブルメンテにももぐれないなどの弊害が出てきて、結局今は通常のべた基礎で行っています。

ただ、この蓄熱暖房は割安な深夜電力とは言え、電力を食い、一次エネルギーを消費する量が大きいと言うことで、あれだけ旗振りをしていた東北電力も、蓄熱暖房用の割引料金を来年4月以降に撤廃することになりました。
でも、3月末まで契約した方は、割引が受けられます。

そこで、この割引が適用されなくなったら、どれだけ暖房費がアップするのかを試算してみました。
1階15坪の床面積で、11月中旬から3月中旬までの4ヶ月間暖房したとして計算します。

値上がり前の電気料と現在の値上げ後の電気料を比較し、さらに割引がなくなったと仮定すると・・・・・

4ヶ月間で22,703円アップします。
月平均にすれば5,675円多く支払わねばなりません。
ちなみに4ヶ月間の暖房電気料は53,737円です。これまでは31,034円でしたから、いかに割安に全館暖房できていたかがわかります。

それでは、石油で全館暖房したらどうなるでしょうか・・・
答えは、電気料の値上げと割引がなくなったために、ほぼ同額です。
しかしながら、初期設備投資やメンテナンス、寿命を勘案すれば、まだ電気の全館暖房に分がありそうです。

あとは、地球や日本のエネルギー事情を鑑み、日本を救いたいと言う高き理想を掲げる方なのであれば、ヒートポンプ式のパネルヒーターなどを利用しての全館暖房という手はあります。
ただ、初期の設備投資は・・・・。私どもの建物をお求めになるお客様には怖くて口に出来ないぐらいの価格であることだけは確かです。




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