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「成年後見人について考える(岐阜県相続診断士会5月例会)」

5月12日(金)に岐阜県相続診断士会の例会が行なわれました。
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今回は司法書士の丸田尊峰先生をお招きして成年後見人制度を学びました。
講師を依頼するときに
「成年後見人って言葉は知っているけど、実務のイメージがわかないので
その辺りをお話しください」とお願いしました。

実際、相続に関わる成年後見人のイメージは
「遺産分割のときに行為能力がない場合、後見人を付けて相続手続きを行なう」
・・・程度の認識
しかありませんでした。

要は、相続手続きの手段の一つくらいに思っていました。

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丸田先生のお話を聞いて
目からウロコがぽろりでした。

後見人を付けなければイケナイ人(法律用語では『被後見人』と言います)だって
生きているのです。
多少ボケていたり、判断能力がない場合もありますが、
この世にしっかり生きている人です。

そのような人であっても
「自分の権利を行使する」ことは当然に認められることです。
ボケているからと言って、権利を奪われていいと言うことはありませんし、
特定の関係人のみの利益に与することをされてもいけません。

大げさに言えば
そのような人が人として生きていく(認められる)ために後見人があるのです。

後見人になると
被後見人が死ぬまで辞められないそうです。

相続の遺産分割のためだけに後見人を付けても
被後見人が生きている限り、
責任が付きまとう重い役割です。

丸田先生は、現在16人の方の後見人をしているそうです。
財産管理として、被後見人の家を毎月見に行って
郵便物を回収したり、庭木の手入れをすることもあるそうです。

想像してください。
ボケたじいちゃん・ばあちゃんが離れたところに16人いて
その面倒を見ているカンジです。

これは大変なお仕事です。

お聞きした限りでは
『儲かる仕事』ではなさそうです。
報酬も月2万円とか、そういうレベルです。


これからますますお年寄りが増えて、
後見人が必要な人も増えるでしょう。
その時に丸田先生のように面倒を見てくれる人が充分にいるでしょうか?

これは本来
家庭内でしなければならないことです。
(家族の面倒を家族が見るのは当たり前ですよね)

ただし、家族構成(身寄りがない)や家族間で仲が悪かったりすると
社会全体や地域で支えなければなりません。

これは大問題ですよ!
イザ後見人を付けようとした時に
「大変な仕事なのでやりたくない」とたらい回しされたら
やり手がなくて制度が成り立たなくなる恐れもありそうです。

そうならないために

・成年後見人の制度をもっと知ってもらう。

・家族間で後見できるよう日頃から話しておく。


せめて、このくらいはしなければならないと感じました。
物事の重要性と認知の度合いに温度差があるのを知った例会でした。

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