丸ウ吉田工務店のブログ

小さな木の家びおハウスびおプロダクト施工事例

  

びおハウスびおプロダクト 施工事例 (堤下町の家)

 

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実例概要
3.11震災でお住いは大規模半壊、介護が必要なご主人と借上げ住宅へ入居しました。ところが、車椅子での生活に対応した間取りではないので、家での生活どころか玄関に入るのもことさら大変でした。もともとの場所で自分たちの家が欲しい、でも年金生活、震災後非常にご苦労されたこともあり、夢は断念。でも1年半がたって大学を卒業し就職した息子が災害復興住宅融資親孝行ローン利用で新築を決意してくれました。お客様の希望は、①介護を受けず、できるだけ自力でリハビリしたい。②駐車場から家の中まで、車椅子で自由に移動したい。③今後の生活も大事だから、予算はしっかり守りたい。それを実現した家づくりです。


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◎外観
構造のモノコック化とパッシブな建築手法を駆使することで、建築を構成するモノが物質循環を阻害することのないようにしています。南面の軒の出は原則1500ミリとし、建物を日射とモンスーン気候の風雨から守り、基礎に始まり、耐震・耐久性を持ち、また、時代によって生活様態が変化しても対応できる可変性を、個々のプラン段階から重視します。

 

間取り 3LDK

建築価格 1,560万円

建物キーワード バリアフリー住宅 省エネ住宅 高耐震住宅 狭小土地活用 吹き抜けあけ 住宅履歴の発行
          地域材認証を得た材を使用した住宅

 


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居間・食堂・キッチン
メーカーの製品は流行に左右されます。
キッチンや洗面台や下駄箱まで設計し、
職人がつくっています。
ここはコストがかかっても、
ぜひ地域工務店の強みを活かして
職人でつくりたいものです。
家具まで住宅ローンに組み込めるので、
施主には金銭的メリットがあります。
2階ホール
無垢の手作り感のある家を徹底した標準化・効率化で実現してグットデザイン賞などを受賞した「びおハウス」びおプロダクトを提案。建築家半田雅俊さんの設計です。耐震等級は3、ワンランク上の省エネ対策等級4。そのほか構造部に地元福島県産材を採用、周辺環境を考慮しながら、空気集熱式パッシブソーラー、びおソーラー暖房・換気をまかなう。ちょっと余裕があれば、びおモービルで光発電。床面積24坪・4間×3間角総2階。建物本体価格は1560万。まずは建築でできることをやろう!


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吹き抜け
地元に創業88年の丸ウ吉田工務店と
建築家半田雅俊さんがコラボ
地元福島の人たちに、
安心の家づくりをご提案します。
いま、互いの専門分野、
職人の技術を生かした施工と、
多くの建築ニューズや法律が変わる中で、
設計もより高度な技術が必要です。
社内設計ではなく、施工と設計が互いに
切磋琢磨して安心の家づくりを実現します。
寝室
・構造の基本は、スケルトン&インフィル構造に縛られた現代住宅は、間取りの変更が難しいことから、家の建て替えは、老朽化よりも家族構成やライフスタイルの変化などの理由が多いといわれています。びおプロダクトの家は、構造体(スケルトン)と間仕切り・設備(インフィル)を分けて作ることにより、多様な変化にしなやかに対応できる住まいを実現しました。家を支える柱や壁を外周に集中させて、住宅性能表示「構造の安定」は、最高クラス「等級3」。地震に強い住まいです。内部の柱は大黒柱1 本だけ。間仕切りは、構造に関わらず自由に配置や撤去ができ、設備更新や世代交代など自由な対応が可能です。

 

 


◎実例の特徴やセールスポイント


注文設計でありながら、部材や仕様や設備に一定のルールを設けたところです。そうすることで、職人さんの手間が省け、作業日程にムダがなくなり、建築時間も短縮できます。しかも、お客様が途中で素材選びの選択に悩む負担からコストの負担まで少なくできるようにしました。職人さんが仕事をしやすいようなルールや、部材の仕入れシステムをきちんと整えることでコストダウンを図る画期的な省コスト住宅ですから、家の構造や性能を左右する部分には驚くほど高品質のものを標準として使っています。家をコンパクトにしていくには高い設計の力が必要です。最小限の面積で最大の広がりを実現した、融通性の高いプロダクトです

 

 

 

   ◆建築家半田雅俊さんデザインオリジナル食卓・ソファーベット

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  ◆防犯格子付サッシ内部木製網戸(サッシの内側に格子がついているので安全です。)

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            <詳細>

建物工法 伝統的在来木造
建物階数 2階建て
建築地域 準防火地域
竣工年 平成25年3月
延べ床面積 79.48㎡(24.06坪)
工事費 1560万円 (うち木材費用:368万円)
建物本体工事費
坪単価 65 万円
使用木材量 20 m3
国産材使用割合 100 %
使用国産材の
樹種と主要産地
福島県産材 スギ ヒノキ
主要構造材の断面積 ●土台・通し柱 120x120 ●梁 5000x120x300
乾燥方法 天然・人工乾燥併用  構造材の含水率 20 %
設計 株式会社半田雅俊設計事務所
施工

株式会社丸ウ吉田工務店

          【標準プラン・建物概要】

構造・規模 木造2階建(在来工法)
敷地面積 221.45㎡(67.05坪)・道路幅員4.76m
延床面積 79.48㎡(24.06坪)バルコニー省く
1階:39.74㎡(12.03坪)
2階:39.74㎡(12.03坪)
モジュール 尺モジュール
基本性能 長期優良住宅対応
(耐震等級-3・省エネルギー等級-4・劣化等級-3)

 

主な外部仕上げ 屋根:ガルバリウム鋼板(ア)0.4 
   屋根一体型アモルファス太陽電池「びおモービル 」
外壁:そとん壁 ガルバリウム鋼板(ア)0.35角波板貼り(標準)
主な内部仕上げ 床:(ア)15杉ムク板
壁:ビオセラ 土佐和紙貼(標準) 天井:土佐和紙
断熱材 木の繊維断熱材:屋根(ア)240・セルローズファイバー:壁(ア)120
暖房 床下送風エアコンシステム
換気設備 E-ベンチレ-ション びおソーラー
間取り図

【間取り図の説明】
住まいの快適さは、広さ(面積)で測れるものではありません。小さな家は、建てるときの費用も、住んでからのエネルギーも小さくて済みます。間仕切りを少なくして、広々、伸び伸び暮らすこともできます。だから、『高性能な小さな家』。これは、これからの住まい方です。

1階平面図.pdf  1.2階平面図.pdf

担当

の声

吉田正之(株式会社丸ウ吉田工務店代表)

自然に寄り添った衣替え住宅です。原発に反対するだけでなく、「原発に頼ってもムダ」
原発が不必要になるようにしていく。そう考えております。自然の力を使って夏涼しく、
冬暖かい空気をつくり、家中に届ける仕組みです。パッシブデザインは、特別な機械
設備を使わず、建物の構造や材料などによって熱や空気の流れを制御し、快適な室
内環境をつくり出す手法。日本の気候風土は昔と大きく変わっていません。しかし現
代の家には過剰なくらい機械設備や電気が使われています。電気のない時代に戻る
ことは不可能ですが、その頃の知恵や工夫を現代に生かすことはできます。

*びおソーラー・びおモービル・木質繊維断熱材(別サイト) 

  

 

 

復興した我家。信念を持って、熱心に取り組む吉田さんに好感がもてました。

 

60代以上/女性 青木惠子さん 無職

青木惠子

 

利用した時期:2013年3月

依頼・利用内容:
家を欲しいと思ったのは地震で家を失ったからです。築45年手を加えながら楽しんでくらしてました。夫が病気で障害を負い、バリアフリーの家が必要でした。

私が、家を欲しいと思ったのは地震で家を失ったからです。
それまで築45年住みやすいように手を加えながら木造の家に、
それなりに楽しんでくらしてました。


夫が病気で障害を負い、バリアフリーの家が必要でした。


現在の家は20年しかもたないとか聞くにつけ、丈夫で長持ちし、四季の移ろいを感じ、
自然エネルギーを利用する家が欲しと、あちこち見て歩きました。


そんな時、びおハウスに出会い、ピッタと来ました。
どんな家が住む人に良いのかの理想を持ち、半田設計士と建主の希望をとりいれて、
信念を持って、熱心に取り組む吉田工務店さんに好感がもてました。


西風の強い郡山と、立地に合ったデザイン、福島県産の材木をふんだんに使い、
地元産業を活性させる。人に優しい、むく材の床、断越材は熱効果のある木を加工したもの、


ひさしは、夏の日差しをさえぎる長いもの、
デッキも広くし立地が狭くても広く使えるように、周りの家々に囲まれているので、
吹き抜けにして室内を明るく、風を遮るために西に窓は少なく、
また震度7強にも耐えうる壁を強固に、


しかし、中には、柱が1本しかなく、広々として、世代が変わった時は間仕切りは変更できる。
床下も柱が1本だけなので、一番痛む水廻りを改修しやすい、
手入れ次第で100年はもつそうです。


1階の天井は、100年の杉材が連なり床も年ごとにアメ色に味がでてくるでしょう。


内外の壁は、現代では珍しいシラス壁で、湿気を吸排して、
体に良い。夏には通風が良くまた冷やされた空気が四方の床から入り、
冬は逆に暖められた空気が入り、快適に過ごせそうです。


介護しやすい設計で、外のスロープに掴まり、
夫が生き久とリハビリから帰ってきたり、
また散歩で周囲の花や木を愛でながら、足腰をきたえられます。


ネコが、普通の家とシラス壁の家とでは、必ずシラス壁の方に居つくというのもおもしろいです。
住んでからますますこの家の良さがわかることと期待しています。


家の費用は、材料・設備がちょっと良い家にしては、
お安く、良心的、合理的に考えられていると思います。

びおハウスがもっとふえると、未来に楽しみあります。
私達は、息子が親孝行で建ててくれたので、感謝して住みたいと思います。
また復興の様々な支援にも深く感謝しております。

 

経済産業省資源エネルギー庁エネルギー白書2013年をみると、

家庭部門の世帯当たりのエネルギー消費、用途別エネルギー消費の推移は、
2011 年度におけるシェアは動力・照明(34.7%)、給湯(28.3%)、暖房(26.7%)、
厨房(8.1%)、冷房(2.2%)の順となりました。

大型化・多機能化等によって電気のシェアは大幅に増加、
近年はオール電化住宅の普及拡大もあり、2011 年度の電気のシェアが50.6%となりました。
なお、家庭において電力を多く消費しているのはエアコン等の空調機器です。

もちろん、電気のない生活には戻ることはできません、ただ、限りなく電気を使わない生活で、
生活の質を上げていくことは可能です。なぜなら、給湯(28.3%)、暖房(26.7%)、
厨房(8.1%)、冷房(2.2%)などは65.3%はすべて低レベルのエネルギーで、
高レベルのエネルギー【電気】である必要はありません。

 給湯は40℃あれば適温で、冷房は外気温より5℃低けれ ば快適です。
暖房は20度あれば良いのです。太陽の熱エネルギーを上手に利用することや
自然に寄り添った生活を実践することで電気の60%カットも夢じゃありません。
多くの建築でできることをご紹介します。
どんな高効率の設備機器を使用してもいづれは壊れます。しょせん電気を使い続けるでけ、
省エネルギー住宅じゃなく消費エネルギー最小化住宅を実現しましょう。

 

家づくりの小冊子