ミヤタプランニングオフィスのブログ

家あげ工事 と 中古住宅の家の傾き

江口です。

弊社でもよくやる家上げ工事

県外の方や佐賀平野外の方からすれば中々なじみがなく、家が傾いているというとビックリされる方も多いかと思います。同じ建築屋さんでも、県外の方や唐津や伊万里の方からすると、地盤に対する考え方が佐賀は特殊なのだと思い知ります。

記憶にある学生時代、福岡で学校の先生が佐賀の平野の空港があるあたりでは、家が傾くので建築しない方がよいと言ってありました(授業中だったのですが、自分が今住んでいる所とは言えませんでした)ショックですね~
しかし、佐賀で仕事をしていると、そんなことは佐賀では日常の一部でありそんなに大それたことではないと最近では思います。もちろん新築の場合は杭打ちをしっかり行いますので、傾きとは無縁です。
きっと先生はそれまで、悪い地盤をしたことが無く、佐賀でびっくりされたのだと思います。
確かに県外の建築屋さんが佐賀で、大丈夫!?という地盤補強をされている所を何軒か見たことがあります。
こういう現場を見るとやはり県内で施工してある所に頼まれた方が良いのになぁと思います。

杭打ちにしてもここ10数年程の話なので、それ以前の建物が傾いているのは、ごく当たり前の現象ともいえます。なので今は杭打ちをしているのです。地盤調査が当たり前でなかった時には、感覚で杭長を決めていたそうで、その場合は固い地層まで届かずに傾いている例もあります。
地盤調査 をしてもわかる通り佐賀は軟弱地盤、お豆腐のような地層なのです。
大きな幹線道路に面した家は、トラックが通ると揺れて傾きます。
庭に大きな石があればそちらに傾きます。
水はけが四方で違う土地の場合にも傾きます。
家の自重が、中心が一番重いのでそれだけでも傾きます。
それもこれも、お豆腐地層のせいなのです。難しいです。

数年前に地盤の調査方法の研修に行った時には、佐賀・筑後地方は、全国展開されている大手メーカーの地盤担当の方が最初の研修や勉強をする所だという話を聞きました。全国的に見てもかなりの軟弱度かと思います。

白石のほうでは家が傾いて引き戸が勝手に閉まるため、自動ドアと言ってありました(笑)
そんな傾きですが、対処法も佐賀は発達していると思います。
まず家上げ屋さんがたくさんあります!そして、大工さんも高低差を見ながら床を張ったりされます。
おすすめとしては、体感としてすごーく不自然に感じる場合は、家上げをおすすめします。
分かるか分からない程度ですと逆に床の調整くらいですませた方が基礎の切欠きがないためよいと思います。
家上げをするにしても、また揺らされたり荷重がかかると傾いたりするので、
どの程度の傾きか、理由は何なのかという所を見極めながら対処することが大切だと思います。
傾きは一概に理由がコレ!と分かるのもとそうでないものがあり難しいです。
そして施主様にその点を理解してもらうことが一番です。

弊社でも今年3軒目です。傾きは3.5mで7cm程度とかなり傾きを感じます。
買主さんからすると、傾いている家というのは、工事もすごく費用がかかり、なんだかよく分からない不安を感じるのかと思いますが、詳細な見積や高低差の確認、施工方法を説明すると安心されるかと思います。

なんだか漠然と不安だなぁと感じる方、ご連絡下さい。














 
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