■ 親子でアレルギーを発症した借家
友人が、昔、断熱性が低すぎる借家に住んでいた頃。1年の半分は結露に悩まされる家で、真冬の壁は結露でびっしょりだったそうです。
しかも結露で凍りついた窓や玄関は、開閉に苦労したそうです。
タンス・服・バッグなどは、カビが生えるたびに捨てたとのこと。
友人と子どもがアレルギー性鼻炎と花粉症を発症したのは、その家に住み始めて3年目の冬だったようです。
この時は、過湿がアレルギーの原因になることを知らなかったそうです。
■ 湿度が高すぎると
あなたの住まいは、部屋によって極端な温度差はありますか?
その温度差は、結露や高い湿度の原因になります。
そして、それはカビの原因になります。
国交省の健康維持増進住宅研究委員会の調査によると、結露やカビは『持続性せき』『気道過敏症』『喘息様症状』などと関連があることがわかっているようです。
■ 居間と寝室
居間と寝室のカビは、特に注意しなくてはいけません。
この2か所は、前述の症状に与える影響が特に大きい場所です。
怖いのは、ここが1日の中でも特に長い時間を過ごす場所だということ。
ちょっと思い出してみましょう。
そこで過ごす時、あなたは暖房の方法や温度・湿度をどのようにしていますか?
換気はどうでしょう?
インフルエンザや乾燥対策に、加湿器をつけっぱなしにしていませんか?
寒いからと、換気をせずに過ごしていませんか?
締め切った部屋は換気が不十分になりがちで、カビの胞子はフワフワと漂い続けます。
ダニが増殖しやすいのも、じつはこんな環境です。
まずは、家じゅうの結露やカビの場所を再チェックしてみましょう。
温度差がある場所だけでなく、空気の流れが悪い場所も要注意です。
■ 症状が悪化しやすい家は?
それは、湿度が高くてカビが生えた場所が多い家です。
そんな場所が複数あって、さらに状態が悪いほどアレルギーなどの症状を発症しやすいとか。
あなたの家のお風呂、トイレの水まわり、キッチン、押し入れ、家具の裏側、床下、天井・・・。
気になる場所があったら、じっくりチェックしましょう。
局所的に湿度が高い状態をダンプネスといいますが、ダンプネスによる健康被害は、鼻、呼吸器、目、皮膚に及びます。
また、湿度だけでなく、ホコリも症状を悪化させる原因になるので、気をつけてくださいね。
■ 湿度が低すぎるのも困りもの
湿度が低いと、ドライアイ、アトピー性皮膚炎などが悪化しがちです。
インフルエンザウイルスの勢いも活発になります。
健康的に過ごせる湿度は、50~60%といわれます。
ただ、洗濯物の室内干しや、壁や窓の断熱性によって、同じ部屋でも局所的に湿度が高くなる場合もあります。
時には湿度計の場所を変えながら、部屋全体の湿度を管理するのも大切なことですね。
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