■ コミュニケーション能力の衰え
いじめや不登校の増加など、昔に比べて子どもを取り巻く教育現場でのトラブルや事件は増えるように感じます。
ワイドショーを見ているとコメンテーターが「コミュニケーション能力の衰えが原因では?…」と言っているのを聞いたことがあります。
コミュニケーション能力が発達する時期は、2~3歳頃の親子(養育者と子)の間に親密で濃密な交流が重ねられる中で、その土台が培われるものだそうです。
家族から学んでいるんですね。
そしてその後の家族の交流の中で、自分が愛されている必要とされているという実感が、土台の上に積み重ねられるそうです。
こうしてコミュニケーション能力が伸びていくのでしょうね。
確かに家族間の会話は昔に比べると減ったのかもしれません。
両親共働きの家庭や、ひとり親の家庭は本当に多くなりました。
大人達は忙しく疲れている。
リビングに家族が集まっていても“テレビを見ているだけ”。
エアコンもTVもパソコンもある居心地の良い子ども部屋や、子ども専用の携帯電話など、子ども達が部屋にこもりたくなってしまう要因はたくさんあります。
これでは、ますます家族関係は希薄になるような気がいたします。
子ども達は親に気持ちを十分に受け止めてもらえないまま成長し、感情を言葉で表す力が育たない場合もあるかもしれません。
そしていつかその感情を爆発させてしまう・・・。
■ コミュニケーション能力を高めるためには?
家族それぞれが個室を持ち、それぞれのライフスタイルを楽しむ今。
何か工夫をしなければ、家族が集まって和気あいあいと、だんらんを楽しめる場を持てなくなっているのかもしれません。
家族がきちんとコミュニケーションを取れる空間を意識してつくる事が大事ではないかと思います。
■ ありきたりな間取りと家具の配置
週末になると住宅会社の広告が折り込まれていますね。
家具類の配置まで書かれたカラーの間取り図が載っていることも多いです。
間取り図のリビングを見てみると、広い壁側にTVボード、そしてローテーブル、ソファー。
大体こんな感じかもしれません。
広告を見てみると、モデルルームもほとんどがこの配置のような気がします。
この配置、まるでテレビを見るための部屋みたいです。
もちろんTVをなるべく消す、ほとんど見ない、そんな習慣がすでにあれば問題ないのですが・・・、あなたはどうでしょうか?
家に帰るととりあえずTVの電源をON、している場合はありませんか?
テレビではなく、だんらんを意識して家具配置を考えてみる。
簡単な方法では、TVを隠せるTVボードにしてみる。
もっと簡単な方法は、布でいいのでTVにカバーを被せてみる。
ちょっとしたことですね。
観るときにいちいちカバーをはずして観るというのが面倒で、そのうち、どうでもよい番組を見る事がなくなったという方、結構いらっしゃるようです。
■ 常識から抜け出す
常識のようになってしまった、ありきたりの間取り、家具配置から抜け出してみるのも良いかもしれませんね。
ちょっと難しく、勇気のいる事かもしれませんが、頑張って、あなたの家族が楽しく過ごせるオリジナルの間取り、家具配置を探してみてはどうでしょうか。
家族みんなが楽しめる住まいは、コミュニケーション能力だけでなく、子ども達のさまざまな可能性を伸ばしてくれるに違いないと思います。
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