アサヒハウジングのブログ

天然無垢材の乾燥方法

おはようございます。

自然乾燥は木材にとってとても厳しい乾燥法なのです。

伐り倒されたばかりの原木には、根から吸い上げた

水分がたくさん蓄えられています。

もちろん、そのままの状態では使用できませんから、

建築に適した含水率になるまで乾燥させなければなりません。

【構造材は含水率15%以下・内装材は含水率5%以下】

木材を乾燥させる方法には天然乾燥と強制乾燥があり、

天然乾燥は製材後、屋外に木材を積み上げて自然に乾燥させる方法です。

時間がゆっくり流れていた昔は建築に適した含水率になるまで

何年もかけて乾燥させていたものです。

自然のエネルギーを使う天然乾燥は木材にとって優しそうに感じます。

しかし、実際には自然に任せているだけに温度や湿度の制御が効きません。

たとえば、春から夏にかけて各地で起こるフェーン現象により、

著しく低湿度の環境にさらされたり、夏場直射日光の下では

木材の表面温度は60~70℃にも達し、冬には東京都下でさえ長期間木材内部の水分が凍ってしまい、

乾燥どころではありません。

また、平均湿度が高い地域や梅雨時は木材そのものが持っている水分によってカビや黒ずみ、

腐れが発生してしまいます。さらに、製材後屋外に何年間も放置しておくと、

樹皮に近い白っぽい色をしている部分に割れや変色が発生し、

それまで何十年とかけて育ってきた部分が使えなくなり、

多くの無駄を出してしまいます。天然乾燥は木材にとってある意味

とても厳しい乾燥法であることがおわかりいただけると思います。
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