針葉樹と広葉樹は細胞組織のつくりから全く違う。
針葉樹の木肌は精細でキメが細かく、柔らかな絹糸光沢をもつ。
だから白木のままで美しく、絵絹のようなうるおいがある。
一方広葉樹のほうは繊維が複雑で木目は変化に富み、材質は堅硬だが材面があらい。
日本のインテリアの魅力は、柱、障子、畳、天井に自然材料を使い、
それを白木のテクスチュアで統ーしているところにある。
木質空間の風合いこそが生命である。
小原二郎著「人間工学からの発想クオリティ・ライフの探求」より