■水田の土
水田といえば、毎年たっぷりの水を含んできた土。
水はけが悪そうだと誰もが思うことでしょう。
じつは、それ以外にも気になるものがあります。
それは農薬です。
農薬を使っていた水田は、当然ですが土にも農薬が残っています。
その土を取り除かないまま造成すると、土の質によってはセメントの固まり方に悪影響を与えることがあります。
良心的な業者は、地盤を強化するために土の質に関係なく取り除きます。
しかし、中にはそのまま造成する業者もいます。
あなたが気に入った土地に、そういういきさつがあったら不安ですね。
■ 契約前に地盤調査
住宅瑕疵担保履行法に加入するには、地盤調査報告書のコピーなど、地盤の強さを証明する書類を添付しないといけません。
そのため、新築工事の前には、必ず地盤調査が行われます。
もし地盤の強度に問題があったら、地盤改良をしてからでないと新築工事ができません。
ただ、地盤改良の費用は、土地によって大きく変わります。
地盤改良費は、とりあえず必要になると思って資金計画を立てた方が安心です。
実際には地盤改良の必要がない場合もありますが、念のために予算を組んでおけば他の予算を削ったり、借入金を増やすといったことを避けられますよ。
■ 住宅業者は地盤の専門家ではない
ここ数年、地震が頻繁に起きるので、地盤に関心を持つ人が増えています。
でも、住宅業者は地盤の専門家ではないので、詳しく聞かれても、一般論しか答えられないことがあります。
あなたが新築をする時、住宅業者は地盤調査の専門業者に調査を依頼します。
そして、その結果に従って地盤改良の必要性を判断します。
ただ、判断基準には幅があるので、地盤改良の必要性を見極めるのが難しい場合もあります。
知人から聞いた話ですが、知り合いが地盤改良に110万円の費用を出したそうです。
でもその隣家は、同じ水田を造成してあるにも関わらず、地盤改良は必要ないと判断されて、そのまま新築しました。
その隣家の奥さんは、当初は費用負担を免れて喜んでいたそうですが、これだけ地震が続くと、「100万円払ってでも、お宅と同じように地盤改良しといたほうが良かった」と知人に話すこともあるとか。
こんな不安を抱えている人は多いかもしれませんね。
■ 心配ならセカンドオピニオンを!
病気の判断にセカンドオピニオンを利用するように、土地改良の必要性についても、セカンドオピニオンを利用する人がいます。
また、地盤改良法にはいくつもの方法がありますが、調査会社によって得意分野が違います。
セカンドオピニオンを依頼すれば、調査費などの費用負担は増えるものの、地盤改良方法や工事費用を比べることができますよね。
どの程度地盤を強くするのか、そのためにどれくらいの費用が必要になるのか。
家を建ててからの地盤改良は大変です。
不安を残したままにしておかず、とことん調べて納得してから新築工事をお願いしてみてはいかがですか?
■ 入居後の維持管理も大切
地盤改良や耐震構造にこだわっても、入居後に耐震性が低くなることがあります。
シロアリや湿気による劣化もそうですが、リフォームが耐震性を低める原因になることもあるからです。
ですから、将来的にリフォームをする場合、必ず耐震性に配慮しながら計画を進めてください。
劣化のスピードは、入居後の維持管理によって差が出ます。定期的なメンテナンスは大切ですよ。
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