お子さんはちょっと危険な遊びを見つけるのが上手ですね。
でも、「危ないからダメよ」と、親が冒険のチャンスを奪うことも多いものです。
冒険や挑戦は、お子さん自身が「危険を予知する力・事故を回避する力」を身につける大切なものかもしれませんね。
赤ちゃんが箱の中のティッシュを全部出して、お母さんを困らせるのも、幼児が階段からジャンプしてお母さんをハラハラさせるのも、じつは大事な体験なんだと思います。
ところで、危険には2種類あることを、あなたはご存知でしょうか?
一つは「リスク」。
成長にとって欠かせない危険です。
何がどう危険なのか、どうやったら安全なのかを学ぶのに重要です。
もう一つは「ハザード」。
事故につながる危険性があるもの、或いは、お子さんでは判断不可能で除去すべき危険のことをいいます。
お子さんは発育・発達の段階によって身体の大きさだけでなく、安全に対する能力も全く違います。
少しドキドキするような危険があった方が、遊びは面白いものです。
それに、自分で経験しないとリスクを判断する力が育ちません。
「この前は、あの塀から飛べるようになって楽しかったけど、今は雨上がりで下が滑りそうだから、何か別の遊びをしよう」と、自分で判断できるお子さんは安心じゃありませんか?
親としては、二度と塀から飛ばないでほしいんですが…。
一方で、「台風で大きい波が来てるぞ」と制止を振り切って海に出るサーファーがいますよね。
ひょっとしたら、危険を予知する力が育たなかったのかもしれません。育てる機会をもらえなかったのかもしれません。
「お子さんがケガをした事例があるから」と、遊具を撤去した公園があちこちにあります。
一見、親切のようにも見えますが、「正しく使えば安全だ。でも、こんなふうにしたら危険だということを、お子さんが知る機会を奪っているようにも思えます。
例えばブランコ。
最初は、「座って揺らして遊ぶ」という考え方で作られました。
でも、お子さんの創造性は豊かです。
立ちこぎをしたり、靴を飛ばして競争したり、二人で乗ったり。
飛び降りた距離を競ったりもします。
自分が子どもの時は楽しかったんですが、親になると、ドキッとして心臓が止まりそうになることもありますよね。
少し前までは、運動能力が育っていないと危険な遊具がありました。
自信がない子は遊ばなかったし、各自のレベルに応じた遊び方を工夫していました。
兄弟や近所の年長さんがいたからできたのかもしれません。
親が毎回付いて教えるのは難しいことですよね。ほんのちょっとの冒険も止めてしまうかもしれないし。
遊具の危険をつきっきりで教えるのは難しくても、家の中の危険は、あなたが教えなければいけませんよね。
土地探しでも家づくりでも、すべての危険を取り除くのは不可能なこと。
子どもでも大人でも、行動には自己責任が伴います。
それを小さい頃から教えるのに、家は活用できます。
庭、階段、お風呂、キッチン、玄関などなど。
もしハザードがあったら、親は除去する方法を考えなければいけません。
リスクならば、年齢に応じた対策を考えればOKです。
お子さんの危機管理能力をどこまで成長させられるのかは、親次第。
まずは、今の住まいのリスクとハザードを家族で考えてみませんか?
そして、その対策をみんなで話し合ってみてはどうでしょうか。
それは新居づくりに役立つかと思います。
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