■ 地震であなたの家のブロック塀が倒壊したら・・・
その地域全体のブロック塀が倒壊したのならともかく、あなたの家のブロック塀だけが倒壊したのなら大変です。その塀の持ち主には賠償責任があるからです。
もし通行人にけがをさせたなら、当然その責任を負うことになります。
ブロック塀の上に置いた植物などが落下して、誰かに被害を与えた場合も賠償責任がありますから、十分に注意してください。
■ ブロック塀を設置する時の基準
目隠しとして高さを求める人も多いのですが、建築基準法(第62条の8)で、具体的な制約が設けられています。
・ 高さは、2.2m以下。
・ 壁の厚さは、15cm(高さ2m以下の塀は、10cm)以上。
・ 壁頂及び基礎には横に、壁の端部及び隅角部には縦に、それぞれ径9mm以上の鉄筋を配置すること。
・ 壁内には、径9mm以上の鉄筋を縦横に80cm以下の間隔で配置する。
・ 長さ3.4m以下ごとに、径9mm以上の鉄筋を配置した控壁で基礎の部分において壁面から高さの5分の1以上突出したものを設ける。
・ 配置する鉄筋の末端は、かぎ状に折り曲げて、縦筋は壁頂及び基礎の横筋に、横筋はこれらの縦筋に、それぞれかぎ掛けして定着すること。
ただし、縦筋をその径の40倍以上基礎に定着させる場合は、縦筋の末端は、基礎の横筋にかぎ掛けしないことができる。
・ 基礎の丈は、35cm以上とし、根入れの深さは30cm以上とする。
■ 既存のブロック塀の点検項目
・ 塀は、壁の厚さに見合った高さになっているか。
・ ブロック8個(3.2m)ごとに控壁(転倒を防ぐための補強用の壁)があるか。
・ 塀にひび割れや傾きはないか。
・ 鉄筋が入っているか。入っている鉄筋が錆びていないか。
・ 基礎の根入れは30cm以上あるか。
石垣などの上にブロック塀を設けている家もありますが、石垣には鉄筋が入らないので非常に危険です。
また、耐用年数は30年が目安ですが気象条件の厳しい地域では、その年数も短くなります。ですから、施工業者に定期点検を依頼するのがベストです。
■ 手抜き工事が多いブロック塀
塀のなかでも、ブロック塀は手抜き工事が多いものです。3.2mごとに控壁がないブロック塀は、あちこちにあります。
また、DIYの流行で、自分でブロック塀を作る人もいますが、これは非常に危険なことです。
最近のように地震が頻発していると、加害者になる確率は増えます。
あなた自身が加害者にならないように、施工実績のある、しっかりとした業者に依頼してくださいね。
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