アサヒハウジングのブログ

先人の知恵を今の住まいへ

おはようございます。

今の日本の木造建築は在来工法で建てられています。

昭和25年に施行された建築基準法の前に建てられていた木造建築は、

今の在来工法ではなく、伝統構法という構法で建てられていました。

古民家(伝統構法)は現在残っている建築工法のなかでもっとも歴史があり、

気候風土に合わせてより住みやすく改良が加えられてきた工法です。

古民家はこの伝統構法で建築されているものが多く

伝統構法は建築基準法制定前から建てられていますが

建築基準法にその規定が記載されておらず建築士でもその構造を学ぶ機会が多くありませんでした。


伝統構法の特徴としては、

1、筋違い、火打をほぼ使わず、足固め、敷き土台、差し鴨居、梁などの
  階層的な横架材による剛性確保

2、玉石基礎による礎石基礎

3、木部の仕口(しくち)の「めりこみ」によるピン接合(金物を一切使用いない)

4、大黒柱(だいこくはしら)の存在

などです。


 『再活用の視点で捉えると、、、、』

・大断面の大きな部材を多く用いるため、部材に希少性が高い。

・接合部に金物を用いず、継ぎ手(つぎて)・仕口の接合により部材損傷が少なく、
 端部(たんぶ)まで再活用可能。

・部材が長い年月をかけ乾燥しており、くるいが少なく、強度も高い。

・軸組みの大部分が露出しており、部材の状態を把握しやすい。

(今の住まいは大壁仕上げ 昔は真壁仕上げ=柱や梁が見えている仕上げ)

・長い歴史の中で培われてきた構法であり、再利用の実績が豊富であり

 再活用には適した構法であると言えます。

今の住まいは集成材や外材を使用した住まいが増えてきていますが、日本の気候風土に

あった日本で育った木で家を建てれば家は長持ちします。

日本ぐらいだと思います。外材を輸入して家を建てるのは、、、

日本の伝統構法で建てられた古民家を未来の子供たちに残していきませんか?

家づくりの小冊子