アサヒハウジングのブログ

機械ではなく、自然の光と風が通る住まい

おはようございます。

『家づくりをお考えの方へ』

住まいの高気密・高断熱化

これは基本中の基本なのですが、「高気密・高断熱化」は必ず「換気」とセットで

計画する必要があります。つまり室内を気密化させると同時に、空気を動かすことも

重要なのです。人の身体のしくみを考えれば、酸素を採り入れ、二酸化炭素を排出する

呼吸が欠かせないことは容易にイメージできるでしょう。住まいにおいても、

汚れた空気や湿気等を室外に排出し、新鮮な空気を給気する必要があるのは

いうまでもありません。

高気密・高断熱化された住まいの多くは自然換気がほとんど行われないため、

ファンなどによる強制換気が必須です。しかし実際のところは、きちんと換気計画が

なされていない高気密・高断熱住宅も少なくないようなのです。

設計や施工段階できちんと換気機能が作用しない高気密・高断熱住宅がつくられている

だけでなく、換気システムが付けられていても重要性を住まい手に説明せず、

適切な換気がなされていないケースもあるようです。というのも、

こうした換気は多くの場合24時間換気として給気側または排気側(あるいは両方)で

ファンを作動させますが、ファンのモーター音をうるさがってスイッチをオフにするような

例をあちこちで聞くのです。また冬場、寒い風がスースー通るといって、

同じように換気を止めてしまう話も多く聞きます。

換気機能をストップすると住まい手にさまざまな悪影響が!

高気密・高断熱化された空間のなかで換気機能をストップさせてしまうと、

室内のちりやほこり、余分な湿気などが室外に排出されず、カビやダニなどの

発生リスクが高まってしまいます。また、室内の建材等から放出される

ホルムアルデヒドなどの有害物質が室内に留まってしまい、住まい手の健康を

損ねるシックハウスを引き起こしかねません。天然素材の設備機器や建材を

チョイスしても、塗料や接着剤などを少量でも使わざるを得ず、

石油製品をゼロにすることはかなり難しいことです。加えて、冬場の結露のリスクも

高まります。気密性が高いと室内で発生する水蒸気を外に放散しにくくなるためです。

いわば部屋が密閉されてしまうことで、住まい手へのさまざまな悪影響が

見過ごせなくなってしまうのです。同時に建物の寿命も下げかねません。

機械換気に頼ることなく、床下~壁内~天井~小屋裏まで自然の風が通る住まいの方が家は長持ちします。

高気密化された住まいは人間でいうなら口をふさがれているような状況になるのです。




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