アサヒハウジングのブログ

木は育った環境や場所によって違います。

おはようございます。


家づくりは見えない部分が一番大切です。

その中の家の骨組みになる構造体(木)は全体の約6~7割近くを占めます。

そもそも木というものは、同じように見えても育った場所や環境によって、

まったく違った特徴を持っています。

木にはそれぞれ環境に合った場所で生育する植生というものがあって、

その木を長持ちさせたいのなら、その植生に応じて使うのが一番いい。

例えば寒冷地の北欧で育った木を日本で使うと、高温多湿の日本では、

どうしても劣化が早まり、シロアリにも弱くなってしまいます。

やはり、日本の住宅に使う木は、日本で育った木を使うのがいいでしょう。

理想をいえば、地元の木を使うべきで、北は福島から南は熊本ぐらいまでが

植生の檜(ひのき)は、その範囲内で住宅に使うことが、

木のためにも家のためにもいいんですね。

なぜ、日本の住宅に外国産の木を使った集成材がふさわしくないのかという理由も

そこにあります。集成材はその性格をきちんと理解して使えば、

決して悪いものではありません。

均質に加工された木材を貼り合わせてあるため、

強度にばらつきが少なく寸法安定性もよい。

しかし、耐久性については木材元来の性質がそのまま反映されるため、

どんな木材を原料としたのかが重要です。

集成材の多くは原料に北欧材など価格の安いものを使います。

高緯度で育った木が日本では腐りやすいのは当たり前で、加工がしやすいとか、

値段が安いからという理由だけで使うのは、

家族の命を守る住宅にはふさわしくありません。

同じ坪単価を払っても、結果的にはお客様に損をさせることになる。

そのことを説明もせずに売るのは、住宅に関わる人間としてあってはならないことだと

私は思っています。この木材はどのような材で、

どんなメリット、デメリットがあるかなど、私たちは、すべてきちんと説明しています。

それが住宅をつくる人間の最低限の務めではないでしょうか。

木の乾燥状態でも同じことがいえます。

しっかり乾燥させることで木の寿命はさらに延びます。

しかし、あとで狂いやヒビが出てくるのにもかかわらず、

乾燥しきっていない木材を使う住宅会社が多いことも残念ながら事実なのです。

見た目のデザインや断熱性や気密性も凄く大事なところではありますが、

家の骨組みになる構造体がどうなのか?とても大事なことだと思います。


家づくりの小冊子