本書は、NHK交響楽団の第1ヴァイオリン奏者を長年つとめてきた著者が、N響の楽団員として、また一生活人としての日常を綴ったものです。軽妙な文章には長い演奏経験からくる音楽への深い理解がおのずと滲み出ています。「なるほど、オーケストラの舞台裏はこんなふうだったのか」「サヴァリッシュやゲルギエフはこんなふうに音楽をつくっていくのか」。音楽の現場の「知りたいところ」が手にとるように語られる、音楽ファン必携のエッセイ集です。